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<ナレッジ>Vol.4 税効果会計にかかる会計基準の一部改正

2018/07/02

はじめに

平成30年2月16日に企業会計基準委員会(ASBJ)より、税効果会計に関する新たな会計基準及び適用指針が公表されています。

①企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」
(以下「税効果会計基準一部改正」という。)

②企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」
(以下「税効果適用指針」という。)

③改正企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」
(以下「回収可能性適用指針」という。)

④企業会計基準適用指針第29号「中間財務諸表等における税効果会計に関する適用指針」
(以下「中間税効果適用指針」という。)

今回公表された改正は、税効果会計を適用する多くの企業に影響があるものと考えられます。以下の項目では改正の概要を説明していきます。

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1.改正の概要
それぞれの主な改正内容は下記のとおりとなります。

【開示】

①「税効果会計基準一部改正」について

〈表示方法〉

繰延税金資産は投資その他の資産に、繰延税金負債は固定負債の区分にまとめて表示することとされました。(第2項)

〈注記〉

以下の事項を追加することとされました。

Ⅰ 評価性引当額の内訳に関する情報(第4項)

繰延税金資産の発生原因別の主な内訳として税務上の繰越欠損金を記載している場合であって、当該税務上の繰越欠損金の額が重要であるときは、これまで発生原因別の注記に示されていた評価性引当額の合計額を、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額と将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額に区分して記載します。
 
Ⅱ 税務上の繰越欠損金に関する情報(第5項)

発生原因別の注記として税務上の繰越欠損金を記載している場合であって、当該税務上の繰越欠損金の額が重要であるときは、税務上の繰越欠損金に係る繰越期限別の数値情報及び定性的な情報を記載します。

 

【会計処理】

②「税効果適用指針」について

従来の取扱いでは、個別財務諸表における子会社株式又は関連会社株式(以下、「子会社株式等」という。)に係る将来加算一時差異について、一律、繰延税金負債に計上することとされていました。本適用指針の改正により、個別財務諸表における子会社株式等に係る将来加算一時差異の取扱いは、連結財務諸表における子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異の取扱いに合わせ、親会社又は投資会社がその投資の売却等を当該会社自身で決めることができ、かつ、予測可能な将来の期間に、その売却等を行う意思がない場合を除き、繰延税金負債に計上する取扱いに見直すこととされました。(第8項(2))
 

③「回収可能性適用指針」について

「(分類1)に該当する企業においては、原則として、繰延税金資産の全額について回収可能性があるものとする。」と、「原則として、」が追加されました。これは、(分類1)に該当する企業において、将来の状況により税務上の損金に算入されない項目に係る一時差異について、例外的に回収可能性がないと判断する場合があることを明らかにするため、繰延税金資産の全額を回収可能性があるものとする取扱いに、「原則として、」との文言を追加したものであります。(第18項)
 
④「中間税効果適用指針」について

平成30年4月1日以後開始する中間連結会計期間及び中間会計期間の期首から適用することとされています。(第22項)
 
2.適用時期 

平成30年4月1日以後に開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することとされています。ただし、上記①については、平成30年3月31日以後最初に終了する連結会計年度及び事業年度の年度末から早期適用できるとされています。上記②から④については、早期適用はありません。

 

3.さいごに

「税効果会計に係る会計基準」は、今回公表された改正されたことにより、開示と会計処理において従来と取扱いが変わるため、多くの企業に影響があるものと考えられます。

 

不明事項や疑問点等御座いましたら、当グループまで是非お問い合わせください。

以上

【お問合わせ先】税理士法人 平成会計社 / HSKコンサルティング株式会社
https://heiseikaikeisha.com E-mail: info@hsk-tax.com