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<ナレッジ>Vol.8 不動産関連の資産の貸付けの経過措置の適用関係

2018/11/02

前月号(Vol.7)は、「不動産証券化スキームに関連する消費税経過措置」を紹介させて頂きました。今月号では、消費税経過措置のうち、不動産実務における「建物等の共益費と、資産の貸付けの経過措置の適用関係」について、紹介させて頂きます。
 
(1)契約書上、賃料と共益費が別掲されているケース

賃料と共益費の関係については、家賃の範囲(消基通6-13-9)及び資産の貸付けに伴う共益費(消基通10-1-14)の規定により、賃料のみで判定するのではなく、共益費を含む金額を合算した金額により、資産の貸付けの経過措置の適用有無を判定することになります。
 
(2)定期建物賃貸借契約書のうち、賃料は固定として対価の改定がされない記載となっており、共益費が対価の改定がされる記載となっている契約書のケース
 

【賃料】
 「賃料の改定は行わないこととし、借地借家法32条(借賃増減請求権)の適用はないもの
  とする。」と規定  
  →対価の変更がされない(固定)

【共益費】
 「物価高騰等の経済情勢の変動等により、不相当となったときは、賃貸人はこれを改定する
  ことができる。」と規定
  →対価の変更がされる(変動)

 

賃料と共益費が区分されている契約書(共益費別契約)は、上記(1)のとおり合計額で判定するため、賃料(固定分)も経過措置の対象とならない契約となるので、留意が必要となります。
 
(3) 共益費が実費精算により請求されているケース
共益費として各戸別のメーター等の「実費精算」により請求がされており、かつ、貸主側で「預り金」処理がなされている場合には、共益費の預り金部分は、いわゆる立替金と同じ取扱いとされるものであるため、資産の貸付けの対価は本来の賃料のみとなります。
したがって、預り金処理以外の賃料のみで経過措置の判定をすることになります。
 
(4) 固定資産を譲渡した場合の、未経過固定資産税等について、施行日前(2019年10月1日)に売買実行がなされ、一次精算時に未経過固定資産税等が確定せず、施行日後に二次精算の対象となったケース
 
(前提)

 
 
 

課税資産の譲渡等の時期は、2019年9月20日となり、その一部を構成することとなる未経過固定資産税等に相当する金額に係る消費税については、その精算が2019年10月1日以後に行われることになったとしても、旧税率(8%)が適用されることになると考えられます。

上記記載は一部となりますが、資産の貸付けに係るものについては、個別の賃貸借契約毎に判定が必要となるため事前の準備が必要になります。
 
以上が簡単な概要となります。不明事項や疑問等ございましたら、当グループまで是非お問い合わせください。

以上

【お問合わせ先】税理士法人 平成会計社 / HSKコンサルティング株式会社
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