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<ナレッジ>Vol.10 償却資産に該当するかの判断について

2019/01/22

前月に続いて、不動産事業において重要となる償却資産について、どういった資産が償却資産に
該当するのかの判断に関してご説明します。
 
1. 地方税法における「償却資産」の定義
地方税法第三四一条第四号によれば償却資産とは以下のとおり定義されています。
土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産(鉱業権、漁業権、特許権その他の無形減価償却資産を除く。)でその減価償却額又は減価償却費が法人税法又は所得税法の規定による所得の計算上損金又は必要な経費に算入されるもののうちその取得価額が少額である資産その他の政令で定める資産以外のもの(これに類する資産で法人税又は所得税を課されない者が所有するものを含む。)をいう。ただし、自動車税の課税客体である自動車並びに軽自動車税の課税客体である原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除くものとする。
 
上記のとおり、「土地及び家屋以外の事業のように供することができる資産」とあることから、家屋以外の資産が償却資産ということになり、そのため家屋と償却資産とを適切に区別することが償却資産に該当するかの判断において重要なポイントとなります。
 
2. 固定資産評価基準において評価するものとされる「家屋」
固定資産評価基準の第2章家屋第1節通則七建築設備の評価において、家屋の評価は以下のとおりとされています。
家屋の所有者が所有する電気設備、ガス設備、給水設備、排水設備、衛生設備、冷暖房設備、空調設備、防災 設備、運搬設備、清掃設備等の建築設備で、家屋に取り付けられ、家屋と構造上一体となって、家屋の効用を高めるものについては、家屋に含めて評価するものとする。
 
上記のとおり、以下の3つの要件に該当する資産は家屋として評価することになります。
(1) 家屋の所有者が所有していること
(2) 家屋に取り付けられ、家屋と一体となっていること
(3) 家屋の効用を高めるものであること
 
3. 3要件についての解説
平成12年1月28日自治省税務局資産評価室長通知によれば3つの要件は以下のとおり解説されて
います。
 
家屋の評価に当たり家屋に含めて評価するものとする建築設備は、「家屋の所有者が所有する」もので、「家屋に取り付けられ、家屋と構造上一体となって」、「家屋の効用を高めるもの」であることを要するが、具体的な取扱いについては次によるものとする。
 
1 「家屋の所有者が所有する」とは、家屋の所有者が当該建築設備の所有権を有するもので
あること。

2 「家屋に取り付けられ、家屋と構造上一体となって」の判断は次によるものであること。
(1) 家屋の評価に含める建築設備は、当該家屋の特定の場所に固定されているものであること。すなわち取り外しが容易で、別の場所に自在に移動のできるものは含めないものであること。
 
(2) 固定されていない配線等であっても、壁仕上げ、天井仕上げ、床仕上げ等の裏側に取り付けられているものは、構造上一体となっているものとして家屋に含めるものであること。
 
(3) 屋外に設置された電気に配線及びガス・水道の配管並びに家屋から独立して設置された焼却炉等は家屋と構造上一体となっているものではないので含めないものであること。
 
(4) 給水設備の給水タンク、給湯式浴槽に給湯する給湯器、空調設備の室外機等屋外に設置されたものであっても、配管、配線等により屋内の機器と一体となって一式の建築設備としての効用を発揮しているものについては、当該一式の建築設備について判定するものとすること。
 
(5) 電球、蛍光管のような消耗品に属するものは含めないものであること。

 
3 「家屋の効用を高めるもの」の判断は次によるものであること。
「家屋の効用を高めるもの」とは、当該建築設備を備えることによって、家屋自体の利便性が高まるものをいうものである。したがって、特性の生産又は業務の用に供されるものは、家屋の評価に含めないものであること。例えば、店舗のネオンサイン、病院における自家発電設備、工場における受変電設備、冷凍倉庫における冷凍設備、ホテルにおける厨房設備、洗濯設備等がこれに該当するものである。
 
上記のとおり、3要件に該当する資産が家屋として評価されることとなるため、3要件のうち1つでも該当しない場合にはその資産は償却資産ということになります。
 
実務においては上記の判断がつかない資産も出てくるかと思います。その場合には当該資産の所在する市区町村へお問合せいただくことが確実です。なお、市区町村によって取扱いが異なることがありますので、必ず申告先の市区町村へお問合せください。
 
不明事項や疑問点等御座いましたら、当グループまでお問合せください。

以上

【お問合わせ先】税理士法人 平成会計社 / HSKコンサルティング株式会社
https://heiseikaikeisha.com E-mail: info@hsk-tax.com